お子さんのアトピー性皮膚炎に悩むママは多いのではないでしょうか?そのお悩み、体内環境を整えることで解決するかもしれません。この記事では、「どうしてアトピー性皮膚炎になってしまうの?」「体内環境がどのように関係しているの?」というママの疑問にお答えします。そして、どうすれば症状を軽減させられるかについても触れていきます。
1)皮膚の清潔
なるべく毎日入浴・シャワーをして皮膚を清潔に保ちましょう。この時注意することは、汗や汚れは速やかにおとす(強くこすらない) こと、石鹸・シャンプーは洗浄力の強いものは避け、残らないように十分すすぐことです。
2)皮膚の保湿
入浴・シャワー後は必要に応じて保湿剤を塗布しましょう。赤ちゃんや子ども用の保湿剤などもあります。
3)その他
お部屋をこまめに掃除したり、空気の乾燥を防いでください。また、赤ちゃんが自分の身体を掻くことを避ける工夫や、掻くことによる皮膚の傷害を避けるために爪を切ったり手袋や包帯を使用したりすることもおすすめです。
まず、現代の食事は、高タンパク質・高脂肪で副菜が少なく、栄養がアンバランスで、それが皮膚へ悪い影響を与えていると考えられています。「五大栄養素並びに約40種の必須栄養素を揃えたバランスの良い食事にすることが、 もっと大切なことを強調しておきたい。この良いバランスの食事に替えないと、アトピー性皮膚炎の解決並びに患者の健康回復は期待できない。」と言われています。緑黄色野菜・根菜類・海草類・豆類・魚介類など、五大栄養素をバランス良く摂取することが有効的です。
ある文献には「腸内細菌叢の乱れは、アトピー性皮膚炎などのアトピー性疾患の発症に寄与する重要な要因」と記載されています。
特に乳幼児期早期に、体内の細菌叢を構成する細菌種や細菌数が減少することにより、細菌叢の多様性が低下した状態になると、免疫システムが低下しアトピーやアレルギーが発症しやすくなるようです。乳幼児期のアトピー予防として体内を整えるためには、乳酸菌やビフィズス菌のような生きたプロバイオティクスが効果的だと言われています。ママが妊娠中から出産後にかけてプロバイオティクスを摂取すると、母体から赤ちゃんの体内に良い影響を与えるので、ママもぜひ体内環境を整えてください。しかし、乳酸菌自体は通過菌と呼ばれ、乳酸菌を取っても体内で増殖せずすぐに便の中に出てしまうため、毎日摂り続けることをお勧めします。
小さな子のアトピー性皮膚炎は、日常生活の中で大きな悩みの一つとなり得ます。しかし、上記のように体内環境の改善を通じて免疫系のバランスを整えることができれば、そのリスクを低減させることができます。また、もし授乳中でしたら、ママ自身も積極的に乳酸菌を摂取してみてください。さらに、ママもリラックスする時間を作ってメンタルを維持するように心掛けましょう。ママがストレスを感じてしまうと子どもにも伝わってしまうことがあると言われているからです。このようなことを気に掛けることで、ママたち自身の体調管理だけでなく、子どもの免疫システムの発達にも良い影響を与えることが期待できます。ぜひ、日々の生活に取り入れてみてください。
1.アトピー性皮膚炎、どうしてなるの?
2.アトピー性皮膚炎、どうすれば抑えられるの?
1)皮膚の清潔
2)皮膚の保湿
3)その他
3.身体の中から防御していくことも大事!
4.体内環境がアトピー性皮膚炎に関わっている!?
5.赤ちゃんや子どものためにママができること
1.アトピー性皮膚炎、どうしてなるの?
子どもの皮膚は、大人よりも薄くて乾燥しやすく外部刺激に敏感で弱いと言われています。そのためかゆみや炎症を起こしやすく、かきむしったり皮膚が傷ついたりすると、さらにバリア機能が低下してしまいます。過剰な洗浄や刺激物質を含む洗剤や柔軟剤の使用、乾燥した空気などが、アトピー性皮膚炎の発症を促進する可能性もあります。2.アトピー性皮膚炎、どうすれば抑えられるの?
では、どうすればアトピー性皮膚炎を抑えることができるのでしょうか。1)皮膚の清潔
なるべく毎日入浴・シャワーをして皮膚を清潔に保ちましょう。この時注意することは、汗や汚れは速やかにおとす(強くこすらない) こと、石鹸・シャンプーは洗浄力の強いものは避け、残らないように十分すすぐことです。
2)皮膚の保湿
入浴・シャワー後は必要に応じて保湿剤を塗布しましょう。赤ちゃんや子ども用の保湿剤などもあります。
3)その他
お部屋をこまめに掃除したり、空気の乾燥を防いでください。また、赤ちゃんが自分の身体を掻くことを避ける工夫や、掻くことによる皮膚の傷害を避けるために爪を切ったり手袋や包帯を使用したりすることもおすすめです。
出典:アトピー性皮膚炎の概要と基本的治療(厚生労働省) 記載の情報を元に作成
(https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-03.pdf)

3.身体の中から防御していくことも大事!
実は身体の外側だけでなく、内側からも対処することができます。栄養や体内のバランスを整えることで皮膚の代謝を助け、炎症に負けない皮膚が作れます。まず、現代の食事は、高タンパク質・高脂肪で副菜が少なく、栄養がアンバランスで、それが皮膚へ悪い影響を与えていると考えられています。「五大栄養素並びに約40種の必須栄養素を揃えたバランスの良い食事にすることが、 もっと大切なことを強調しておきたい。この良いバランスの食事に替えないと、アトピー性皮膚炎の解決並びに患者の健康回復は期待できない。」と言われています。緑黄色野菜・根菜類・海草類・豆類・魚介類など、五大栄養素をバランス良く摂取することが有効的です。
出典:アトピー性皮膚炎に対する栄養学的アプローチー伝統的和食の効用ー(永田良隆、脂質栄養学5巻1号p55-67,1996年)
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jln1992/5/1/5_1_55/_pdf/-char/ja)
4.体内環境がアトピー性皮膚炎に関わっている!?
そして、体内環境もアトピー性皮膚炎に関わっています。ある文献には「腸内細菌叢の乱れは、アトピー性皮膚炎などのアトピー性疾患の発症に寄与する重要な要因」と記載されています。
特に乳幼児期早期に、体内の細菌叢を構成する細菌種や細菌数が減少することにより、細菌叢の多様性が低下した状態になると、免疫システムが低下しアトピーやアレルギーが発症しやすくなるようです。乳幼児期のアトピー予防として体内を整えるためには、乳酸菌やビフィズス菌のような生きたプロバイオティクスが効果的だと言われています。ママが妊娠中から出産後にかけてプロバイオティクスを摂取すると、母体から赤ちゃんの体内に良い影響を与えるので、ママもぜひ体内環境を整えてください。しかし、乳酸菌自体は通過菌と呼ばれ、乳酸菌を取っても体内で増殖せずすぐに便の中に出てしまうため、毎日摂り続けることをお勧めします。
出典:The Role of the Microbiota in the Pathogenesis and Treatment of Atopic Dermatitis(Martyna Wrześniewska,Julia Wołoszczak,Gabriela Świrkosz,Hubert Szyller,Krzysztof Gomułka, 国際分子科学ジャーナル ,2024 )
(https://www.mdpi.com/1422-0067/25/12/6539)

5.赤ちゃんや子どものためにママができること
そして、体内環境もアトピー性皮膚炎に関わっています。小さな子のアトピー性皮膚炎は、日常生活の中で大きな悩みの一つとなり得ます。しかし、上記のように体内環境の改善を通じて免疫系のバランスを整えることができれば、そのリスクを低減させることができます。また、もし授乳中でしたら、ママ自身も積極的に乳酸菌を摂取してみてください。さらに、ママもリラックスする時間を作ってメンタルを維持するように心掛けましょう。ママがストレスを感じてしまうと子どもにも伝わってしまうことがあると言われているからです。このようなことを気に掛けることで、ママたち自身の体調管理だけでなく、子どもの免疫システムの発達にも良い影響を与えることが期待できます。ぜひ、日々の生活に取り入れてみてください。
まとめ
赤ちゃんや子どものアトピー性皮膚炎は、身体の外側からも内側からも対処していくことが大切ですね。外側からは皮膚を清潔に保ち、内側からは栄養バランスと、口から胃腸の全ての消化管に広がる体内の菌環境を整えていきましょう。

監修:倉田 照久 医師
皮膚科医
現在、渋谷文化村通り皮膚科の院長として活動中。2021年11月には、東京オンラインクリニックを開業し、オンライン診療をいち早く導入した。美容施術を中心に幅広い皮膚科診療を行い、保険診療も対応することで、多くの患者様から信頼を得ている。最新の医療技術と患者第一のケアを提供し続ける。
皮膚科医
現在、渋谷文化村通り皮膚科の院長として活動中。2021年11月には、東京オンラインクリニックを開業し、オンライン診療をいち早く導入した。美容施術を中心に幅広い皮膚科診療を行い、保険診療も対応することで、多くの患者様から信頼を得ている。最新の医療技術と患者第一のケアを提供し続ける。