先日、私たちがロイテリ公式ストアの会員さんに向けて行ったアンケート(2024年4月5日〜12日、ロイテリ公式ストアにてロイテリ公式ストア会員様と新商品(VD3)のモニターに応募した方に実施しました)の中に、ビタミンDへの関心が高いことを示すものが多くありました。
そこで、この記事ではビタミンDの重要性や、ビタミンDが不足すると妊婦さん、産後のママ、赤ちゃんにどのような影響があるのかについて触れていきます。
1.日本人のビタミンD不足
最近、スーパーやコンビニなどでビタミンDを含む食品のバリエーション(牛乳やヨーグルト、グミキャンディ、卵)が増えてきたように思います。このような流れの背景には、「98%の日本人がビタミンD不足である」という東京慈恵会医科大学の調査結果があるのかもしれません。
参考:98%の日本人が「ビタミンD 不足」に該当(東京慈恵会医科大学)
(https://www.jikei.ac.jp/news/pdf/press_release_20230605.pdf)
2.妊婦さんのビタミンDが足りていない
妊婦さんのビタミンDは足りているのかどうかについての調査がありますが、この調査のきっかけは赤ちゃんに「くる病」が見られるようになったことです。くる病とは骨が弱くなる症状ですが、過去の病気とされてきました。しかし、これがまた最近見られるようになったのです。
赤ちゃんのくる病は、ビタミンD不足が原因の一つと言われています。そして赤ちゃんを妊娠中の妊婦さんも、ビタミンDが欠乏している状態に陥りやすいとのことです。実際は、妊娠32週以降の女性30人に調査を行ったところ14人がビタミンD欠乏と診断されました。
ビタミンDが不足している理由についてよく言われているものとして、「過剰な紫外線対策(日光を浴びなさすぎる)」「極端な偏食や食事制限」がありますが、この調査では十分な裏付けを得ることはできなかったようです。しかし、調査は今後も続けられるとのことなので、ぜひ日々の生活で意識してみてください。
参考:妊婦のビタミンD欠乏に関する実態調査(昭和大学医学部小児科学講座)
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshowaunivsoc/80/6/80_525/_pdf/-char/en)
4.ビタミンDが不足するとどうなるか
ビタミンDが足りないとカルシウムが十分に吸収できなくなるため、どの年齢でも骨が弱くなってしまって骨軟化症や骨粗鬆症が発生しやすくなり、筋肉痛や筋力の低下が見られることもあります。
また、2〜4 歳の子どものビタミンD不足と成長障害について調べたものがあります。それによるとビタミンDが十分な子と足りない子の間には明らかに身長の伸びに差があったそうなので、何でも食べてもらえるようにしてみてください。
参考:エコチル調査(南九州・沖縄ユニットセンター)
(https://www.env.go.jp/content/000086068.pdf)
5.アレルギーとの関係
ビタミンDと子どもとの関係は身長だけではありません。アレルギー反応にどのような影響があるかについての調査もあります。3歳時点の子どもたちに限定して行われていますが、その結果は以下のとおりになります。
・妊娠中にビタミンD摂取量が多いほど、3歳時点の子どもたちのアレルギー性鼻炎の症状がある割合が低い
・妊娠中の女性のビタミンD摂取量の平均値は、「日本人の食事摂取基準」にある妊婦の目安量よりも大幅に少なかった
・妊娠中のビタミンD摂取量を増やすことで、子どもたちのアレルギー疾患のリスクを減らせる可能性がある
ただ、上記はあくまで「多くの人を比較して見えた傾向」であることにご注意ください。
参考:エコチル調査(富山ユニットセンター)
(http://www.med.u-toyama.ac.jp/eco-
tuc/result/allergie2.html)
(京都ユニットセンター)
(https://www.env.go.jp/chemi/ceh/results/material/adj_020O.pdf)
6.ビタミンDが豊富な食品
魚介類や卵など、ビタミンDが豊富な食品は以下のようなものがあります。
きのこ類
きくらげ、干ししいたけ、まいたけ、しめじ
卵類
鶏卵、うずらの卵、いくら
魚類
まぐろ、ぶり、さけ、いわし、さんま、うなぎ、しらすぼし
アメリカ、カナダ、インド、フィンランドなどの国では、ビタミンD摂取量を高めるために食品にビタミンDを入れる政策があります。日本でも「ビタミンD入り」の食品が増えてきたので、ぜひチェックしてみてください。