お子さんのアトピー性皮膚炎に悩むママは多いのではないでしょうか?そのお悩み、体内環境を整えることで解決するかもしれません。この記事では、「どうしてアトピー性皮膚炎になってしまうの?」「体内環境がどのように関係しているの?」というママの疑問にお答えします。そして、どうすれば症状を軽減させられるかについても触れていきます。
2.アトピー性皮膚炎、どうすれば抑えられるの?
では、どうすればアトピー性皮膚炎を抑えることができるのでしょうか。
1.皮膚の清潔
なるべく毎日入浴・シャワーをして皮膚を清潔に保ちましょう。この時注意することは、汗や汚れは速やかにおとす(強くこすらない) こと、石鹸・シャンプーは洗浄力の強いものは避け、残らないように十分すすぐことです。
2.皮膚の保湿
入浴・シャワー後は必要に応じて保湿剤を塗布しましょう。赤ちゃんや子ども用の保湿剤などもあります。
3.その他
お部屋をこまめに掃除したり、空気の乾燥を防いでください。また、赤ちゃんが自分の身体を掻くことを避ける工夫や、掻くことによる皮膚の傷害を避けるために爪を切ったり手袋や包帯を使用したりすることもおすすめです。
出典:アトピー性皮膚炎の概要と基本的治療(厚生労働省) 記載の情報を元に作成
(https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-03.pdf)
3.身体の中から防御していくことも大事!
実は身体の外側だけでなく、内側からも対処することができます。栄養や体内のバランスを整えることで皮膚の代謝を助け、炎症に負けない皮膚が作れます。
まず、現代の食事は、高タンパク質・高脂肪で副菜が少なく、栄養がアンバランスで、それが皮膚へ悪い影響を与えていると考えられています。「五大栄養素並びに約40種の必須栄養素を揃えたバランスの良い食事にすることが、 もっと大切なことを強調しておきたい。この良いバランスの食事に替えないと、アトピー性皮膚炎の解決並びに患者の健康回復は期待できない。」と言われています。緑黄色野菜・根菜類・海草類・豆類・魚介類など、五大栄養素をバランス良く摂取することが有効的です。
出典:アトピー性皮膚炎に対する栄養学的アプローチー伝統的和食の効用ー(永田良隆、脂質栄養学5巻1号p55-67,1996年)
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jln1992/5/1/5_1_55/_pdf/-char/ja)
4.体内環境がアトピー性皮膚炎に関わっている!?
そして、体内環境もアトピー性皮膚炎に関わっています。
ある文献には「腸内細菌叢の乱れは、アトピー性皮膚炎などのアトピー性疾患の発症に寄与する重要な要因」と記載されています。
特に乳幼児期早期に、体内の細菌叢を構成する細菌種や細菌数が減少することにより、細菌叢の多様性が低下した状態になると、免疫システムが低下しアトピーやアレルギーが発症しやすくなるようです。乳幼児期のアトピー予防として体内を整えるためには、乳酸菌やビフィズス菌のような生きたプロバイオティクスが効果的だと言われています。ママが妊娠中から出産後にかけてプロバイオティクスを摂取すると、母体から赤ちゃんの体内に良い影響を与えるので、ママもぜひ体内環境を整えてください。しかし、乳酸菌自体は通過菌と呼ばれ、乳酸菌を取っても体内で増殖せずすぐに便の中に出てしまうため、毎日摂り続けることをお勧めします。
出典:The Role of the Microbiota in the Pathogenesis and Treatment of Atopic Dermatitis(Martyna Wrześniewska,Julia Wołoszczak,Gabriela Świrkosz,Hubert Szyller,Krzysztof Gomułka, 国際分子科学ジャーナル ,2024 )
(https://www.mdpi.com/1422-0067/25/12/6539)