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子育てに奮闘中のママのための、手軽にできる栄養補給のコツ

日々育児に奮闘するママたちは、赤ちゃんや子供が中心の生活の毎日に明け暮れています。そのため、「自分の食事はいつも適当・・・」「子ども優先で、自分の食事は後回しになりがち」ということが多くなってしまっているかもしれません。でもそれはダメです。ママも自分の健康と栄養についてしっかり考えないと、体調を崩してしまって育児にも影響してしまうかもしれません。そこで今回の記事では、ママたちが効率的に栄養補給するコツをご紹介します。

1.ママもちゃんと栄養を取らないと、どんなことが起こるのか?

栄養不足はいろんな問題につながりますが、ここでは代表的な事例を簡単にご紹介します。

貧血に悩まされる

特に赤ちゃんが生まれてからすぐのママに顕著ですが、血が足りていないことから、貧血になりやすいという問題があります。貧血になると常に疲れを感じ、息切れや動悸、めまいや立ちくらみ、頭痛が起きます。そのため、育児が辛く感じるようになる人が少なくなく、貧血という間接的な要因による、とも言われています。

ホルモンバランスの変化に引きずられる

妊娠期・出産時・出産直後・そしてその後も、ライフステージによってホルモンバランスが大きく変化します。このバランスの変化は、情緒不安定や気分の変動を大きく引き起こすなどの精神的な部分に、また、よく疲れを感じたり母乳の生成に関わるなど身体的な面に影響を与えるため、ぜひ整えておきたいことになります。

2.しっかり摂っておきたいものはどれ?

上記のような問題に対処するためには、以下のような栄養が効果的です。貧血のために鉄分とビタミン摂取すると、結果的に骨の問題や免疫調整の改善にもつながるのでぜひ意識してみてください。

鉄分

出産による出血で失われた分を補い、産後の貧血を防ぐために鉄分を意識して摂取するようにしましょう。鉄分は酸素の運搬を助ける赤血球を作るためにも必要なのです。

ビタミン(B12、C、D)

ビタミンB12も赤血球を作るために必要で、ビタミンCは鉄の吸収とコラーゲンの生成を助けて骨の強度を維持するため、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進して骨の健康を支えるために摂ります(日本人の98%はビタミンD不足なので積極的に摂取しましょう!)。

葉酸

ビタミンB12と一緒に赤血球の生産を助けます。細胞の生産や再生にも関わっているため十分に摂らなければいけません。

たんぱく質

筋肉や組織の修復はもちろんのこと、母乳の質を高めてくれます。

カルシウム

ビタミンDと一緒に骨の健康を維持します。また、赤ちゃんが必要としているカルシウムは母乳を通じてママからもらうので、ママは赤ちゃんの分も摂っておく必要があります。

水分

消化の促進、栄養素の運搬と老廃物の排出などたくさんの役割があるため、十分な水分補給が大切です。



出典:98%の日本人が「ビタミンD不足」に該当(東京慈恵会医科大学)
(https://www.jikei.ac.jp/news/pdf/press_release_20230605.pdf)

3.身近なもので手軽に栄養補給できるメニュー例

毎回ちゃんとした食事ができれば一番良いのですが、育児中はそう上手くいきません。そこで、できるだけ簡単で効果の高い食事メニューを朝食から夕食まで考えてみました(栄養をサプリメントで補うなど食事以外の方法も含みます)。

朝食

ヨーグルト:

カルシウムや乳酸菌を補給できるだけでなく、最近は鉄分・葉酸・ビタミンD・タンパク質が含まれているものもあるので、サッと済ませたい朝にお勧めです。シリアルや冷凍のブルーベリーを加えるだけで、食物繊維やビタミンCとビタミンEも同時に摂ることができます。

スムージー:

自宅にミキサーがある場合は、野菜やフルーツなどをスムージーにして飲むとビタミンだけでなく食物繊維や酵素も一緒に取り入れることができます。

牛乳:

牛乳はタンパク質とカルシウムの宝庫。毎朝一杯の牛乳を飲むだけでも、手軽に体に必要な栄養を摂りやすくなります。意外かもしれませんが、タンパク質とカルシウムだけでなくビタミンB2やビタミンB12も豊富に含まれています。

ナッツ:

スーパーでよく見かける素焼きのナッツは、アーモンド・くるみ・カシューナッツの3種類が入っていることが多く、低糖質・高タンパク質の食品です。ナッツを袋に入れて砕き、サラダにかけても栄養満点です!

サプリメント:

例えば、三食ちゃんと食べているつもりでも、もしかしたらメニューが偏ってしまっているかもしれません。そんな時はもちろん、普段の食生活で不足しがちな栄養や、食事からは摂れない栄養を「時間をかけず手軽に」しっかりと補えます。

昼食

チキンサラダラップ:

茹でた鶏むね肉を細かく裂いたものとトマト、キュウリ、アボカドを薄切りにしたものを全粒粉トルティーヤに乗せてドレッシングをかけて巻くだけのシンプルなものですが、野菜とお肉がしっかり食べられることで食物繊維とタンパク質を確保できます。片手で食べられるので忙しい時には重宝しますね。ちなみに、全粒粉トルティーヤは、スーパーなどで買うこともできます。

ツナとアボカドのサラダ:

油を切ったツナ缶のツナとアボカドとトマトを食べやすい大きさに切って盛り付けるだけ。ドレッシングはオリーブオイル・レモン汁・塩・コショウを混ぜただけのシンプルなものはいかがでしょうか。ツナ缶は高タンパク質・低脂質でオメガ3脂肪酸も含まれており、幅広い栄養素を一度に取ることができるだけでなく満腹感も得られます。

夕食

鮭の包み焼き:

電子レンジで作るのでアルミホイルは使いません。クッキングシートに玉ねぎ、パプリカ、マッシュルームを敷き、その上に鮭の切り身を乗せて塩・コショウを振ります。バターを少し入れてからシートで食材を完全に包んで電子レンジ(600w以上)で5〜7分加熱するだけです。冷凍でも良いので、アスパラガスやインゲン豆を添えるだけで見栄えも良くなります。

簡単チーズオムレツ:

こちらも電子レンジを使います。卵を2つ割ってボウルに入れ、ピザ用チーズ少々と牛乳(大さじ2)、塩こしょうをさっとかけて混ぜます。今度は耐熱ボウルにラップを敷いてその上に卵などを混ぜたものを流し込み、500Wの電子レンジで約1分程加熱します。加熱したら出して材料をかき混ぜて、また電子レンジに入れ、今度は1分30秒くらい加熱します。取り出したらラップを手前から巻いて両端をねじり、その状態で少し置いてからお皿に盛り付けます。

まとめ

赤ちゃんといつも元気に笑って過ごすためには、まずママたちの健康を支える食事が大切であること、そして栄養補給にはいろんな方法やメニューがあることを知っていただきました。また、妊娠中に続いて産後もしばらく便秘になりやすいと言われています。上記で紹介したような栄養や乳酸菌、食物繊維を含む食品を取り入れて全体的な健康をサポートしてきましょう。

監修者

監修:谷内 麻子 医師

日本産科婦人科学会専門医、女性ヘルスケア専門医

月経困難症、PMS、更年期障害、妊娠出産にまつわるトラブルなど、 女性はライフステージにより様々な問題に遭遇します。そんな女性の 一生をささえる女性ヘルスケア専門医として、日々の診療を行い、 また性教育やセミナーなどを通して皆さんへの情報提供をしています。