出産を終えて育児に奮闘する産後のママたちは、赤ちゃん中心の毎日に明け暮れています。だから、自分の食事はいつも後回しになりがちです。でもそれはダメ。ママも自分の健康と栄養についてしっかり考えないと、体調を崩し、育児にも影響してしまうかもしれません。そこで今回の記事では、効率的に栄養補給するコツをご紹介します。
1.時間がない中で、つい食べてしまいがちな食べ物
「産後は鉄分やビタミン、葉酸を摂らないといけない」
「お酒はもちろん、カフェインもダメなことは想像がつく」
という方は多いですが、それでも忙しいあまりに、近くにあったものをとりあえずパクッと食べてしまって、、、と後で後悔しているママは多いと思います。例えば……
ピザ、ハンバーガーなどのファストフード
高カロリーで脂質が多い食べ物はエネルギー源としてとても魅力的ですが、同時に体重が増えてしまう可能性が高まってしまいます。そうなると産後の体の回復が遅くなり、胃腸への負担も大きくなってしまうため、この時期はガマンしたほうがいいのです。
カップラーメンや菓子パンなどの加工食品
こちらもサクッとお腹を満たすことのできる食べ物ですが、塩分が多く入っているため産後の体には優しくありません。塩分は体に必要ですが、摂りすぎると高血圧になってしまうかもしれないので注意が必要です。
カフェイン
仮に摂りすぎた場合は、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症など、いろいろな健康被害をもたらすことがあるとされています。資料によれば、紅茶や緑茶、ウーロン茶よりもコーヒーやカフェイン系清涼飲料水のほうが、圧倒的に濃度が濃いとのことなので気をつけましょう。
また、補足として、栄養豊富とされているお魚も、産後のママや妊婦さんは食べ方に気をつけた方が良い、という資料が発表されているので、参考にしてみてください(出典資料では妊婦さん向けに書かれていますが、資料によっては産後のママも含まれています)
出典:食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~(厚生労働省)
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html)
出典:これからママになるあなたへ お魚について知っておいてほしいこと(厚生労働省)
(https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/100601-1.pdf)
2.しっかり摂りたい栄養はどれ?
お医者さんなど様々な方から「摂るべき栄養素」について教えてもらって大切な栄養素についてご存じかもしれませんが、ここでは、なぜこれらの栄養素が必要なのかについて考えていきます。
鉄分
出産による出血で失われた分を補い、産後の貧血を防ぐために鉄分を意識して摂取するようにしましょう。鉄分は酸素の運搬を助ける赤血球を作るためにも必要なのです。
ビタミン(B12、C、D)
ビタミンB12も赤血球を作るために必要です。ビタミンCは鉄の吸収を助けるため、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進して骨の健康を支えるために摂取します。
葉酸
ビタミンB12と一緒に赤血球の生産を助けます。細胞の生産や再生にも関わっているため十分に摂らなければいけません。
たんぱく質
筋肉や組織の修復はもちろんのこと、母乳の質を高めてくれます。
カルシウム
ビタミンDと一緒に骨の健康を維持します。また、赤ちゃんが必要としているカルシウムは母乳を通じてママからもらうので、ママは赤ちゃんの分も摂っておく必要があります。
水分
消化の促進、栄養素の運搬と老廃物の排出などたくさんの役割があるため、十分な水分補給が大切です。
3.身近なものでも手軽に栄養補給できる
レトルトやお惣菜でも大丈夫
料理にまで手が回らず、スーパーのお惣菜や冷凍食品に頼ることもあると思いますが、賢く選ぶことで産後ママの体調をしっかりとサポートします。
牛肉の煮込み(レトルト)
牛肉は鉄分とビタミンB12が豊富で産後の鉄分補給に最適。あとから野菜を加えてみてもいいと思います。
ほうれん草のソテー(冷凍食品)
ほうれん草は鉄分、カルシウム、葉酸に恵まれており、冷凍食品なら温めるだけで手軽に食べられます。
鶏胸肉のグリル(冷凍食品)
低脂肪で高たんぱく質の王様といえば鶏の胸肉です。最近では美味しいメニューが増えています。
豆腐と野菜のサラダ(お惣菜)
豆腐はたんぱく質とカルシウムが豊富です。豆腐ではなく、おからと野菜のサラダも変化があってオススメです。
外食や出前でもOKです
外食などでも栄養バランスの良いものを食べることができます。子どもと一緒に食事を楽しみながら、自分の体づくりもしちゃいましょう!
和食メニュー例:鮭の塩焼き定食
焼き鮭(オメガ3脂肪酸、ビタミンD)、小鉢の納豆(たんぱく質、鉄分)、ほうれん草のおひたし(鉄分、ビタミン)、ごはん、みそ汁(腸内環境を整える発酵食品)
イタリアンメニュー例:モッツァレラチーズとトマトのカプレーゼ
モッツァレラチーズ(カルシウム、たんぱく質)、トマト(ビタミンC、リコピン)、バジル、オリーブオイル(良質な脂質)
中華料理メニュー例:鶏肉とカシューナッツの炒め物
鶏胸肉(たんぱく質、ビタミンB6)、カシューナッツ(体に良い脂質、マグネシウム)、ブロッコリー、ピーマン(ビタミンC、葉酸)
4.短時間で済ませられる栄養補給方法
ちゃんとした食事で栄養補給できれば一番良いのですが、産後の育児をしながらですとそう上手くいきません。不足しがちな栄養素をサプリメントなどで補うなどの選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
時間で済む便利なものがあります
ヨーグルト
カルシウムや乳酸菌を補給できますし、最近は鉄分や葉酸が含まれているものもあります。
サプリメント
日頃の食事をちゃんと食べているつもりでも、意外と不足しがちな栄養素を補います。
スムージー
自宅にミキサーがある場合は、野菜やフルーツなどをスムージーにして飲むと食物繊維や酵素も摂り入れることができて一石二鳥です。