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母乳からたくさんの善玉菌を赤ちゃんに届けるには

産後のママたちは育児に関してわからないことも多く、毎日奮闘していますよね。例えば、「赤ちゃんに最適な栄養を与えたいなら、どんな栄養を摂ればいい?」などなど。赤ちゃんにとって母乳は一番のごちそうですが、良い母乳で赤ちゃんの健康をサポートするためにはママの健康も本当に大切です。ここでは、ママのための「今すぐできる、良い母乳にするアイデア」をお話しします。

1.初心者ママがハマってしまう“ビギナーあるある”

「夜中に何度も授乳する」
「いつやって来るかわからないオムツ替えに奮闘する」
「赤ちゃんをお風呂に入れる」

とにかく新生児・乳児のママはやるべきことがいっぱいあります。でも、ママが忙しくて疲れていると母乳の質にも影響があります。「最近いろいろありすぎて、全然寝られていない」「つい自分の食事のことは後回しになってしまってお腹の調子が良くない」などのストレスや睡眠不足、食事のバランスが崩れがちなとき、母乳の質にも影響を及ぼす可能性があります。でも大丈夫。すぐに習慣にできる解決策があります。

2.ママの腸内フローラは母乳を通じて赤ちゃんに届く

母乳に含まれる成分は、赤ちゃんの腸内フローラの発達に関係しています。つまり、ママの健康状態(腸内フローラ)は母乳を通じて赤ちゃんに影響を与えるのです。
また、やるべきことがたくさんあって知らず知らずのうちにストレスを溜め込んでしまうと、体はストレスホルモンを分泌します。これらのホルモンは母乳の量を減らしたり、母乳を作る体の能力に影響を与えたりすることがあるため、できるだけストレスも減らしたいところです。赤ちゃんに良い母乳をあげる方法を一緒に考えてみましょう。

3.ちょっとした工夫で解決!母乳の質にアプローチ

十分に睡眠をとったり、バランスの良いものを食べたり、運動する時間を作ることも大切ですが、ちょっとしたことが効果的だったりします。

赤ちゃんが寝ているときに寝る

赤ちゃんが寝ている時間を利用して、短いかもしれませんが一緒に寝てしまいましょう。家事やその他の作業は後回しにして、まずは休息を優先します。

手軽なおやつ(軽食)を用意する

おやつ=甘いお菓子、ではありません。妊娠中や産後はよく小腹が減るので、ナッツやフルーツ、ヨーグルトなど、栄養のあるおやつをいつも用意しておき、忙しい中でも栄養が摂れるようにします。特にヨーグルトは腸内の全体的なバランスを整えてくれます。

水分補給を忘れずに

お気に入りのマイボトルにお水やお湯を入れて、いつでも飲めるように持ち歩きましょう。特に母乳育児をしている場合は、水分の必要量がいつもよりも増えます。

天気が良ければちょっと散歩する

短い距離でも構いませんので、外に出て歩きましょう。赤ちゃんとの散歩はちょっとした気分転換になるはずです。

4.善玉菌で赤ちゃんの笑顔をもっと!

母乳にはオリゴ糖などのプレバイオティクス(腸内の善玉菌を増やす「善玉菌のエサ」のこと)が豊富に含まれているため、善玉菌の栄養源となります。ママからの母乳で善玉菌が赤ちゃんに届くと、赤ちゃんのお腹の中にも良い腸内環境が作られていきます。もっと簡単に言うと、良い母乳で病気に負けない体づくりができるということです。天使のような赤ちゃんのスマイルが毎日見られますよ。

まとめ

母乳育児はとても大変かもしれません。でも「もっと楽しく!」を提案したいと思います。そのためには、まずはママたちがちょっとした工夫で毎日健康でいること。そして赤ちゃんに良い母乳を届けましょう。 しっかりと善玉菌を増やした母乳は赤ちゃんにとって最高のプレゼント。これで母乳育児がもっと楽しい時間になるはずです。赤ちゃんがいつも笑顔でいられるように、今日から新しい習慣を始めてみませんか?

監修者

監修:杉田 豊隆 医師

日本産科婦人科学会専門医、杉田レディースクリニック院長

香川大学医学部を卒業後、長崎大学病院をはじめ離島を含む長崎県全域や福岡県、佐賀県の病院に勤務。「女性の家庭医」として、婦人科における診療経験を豊富に持つ。現在は長崎市内で、レディースクリニックの院長として多くの女性の健康を支援している。